サブスクリプション総合研究所 主席研究員 藤原大豊の総研ブログを公開しました。
《サブスク会計学》
サブスクリプションビジネスがいつまでも儲からないように見えるわけ【その2】
サブスクリプションビジネスを評価するにはサブスクリプションビジネス特有の収益の発生について理解する必要があります。
売り切り型のビジネスと異なりサブスクリプションビジネスでは収益が繰り返し継続的に発生します。
そのため年度途中に獲得した契約による収益を年度単位で区切ってしまうと、当該契約の総額のうち一部しかその年度内に計上されず、残りの部分は次年度以降に繰り越されます。
これにより年度単位に区切る財務会計ではサブスクリプションビジネスの収益獲得力を過小評価してしまいます。
また次年度に繰り越されることが当年度中に確定するため、次年度の収益見通しの確度が高くなり、収益拡大のための費用を積極的に投じやすくなります。これにより、サブスクリプションビジネスは本当は儲かっているのに儲かっていないように見えることがあります。
サブスクリプションビジネスに既に取り組まれている事業者のみなさま、また、新たに取り組もうと検討されているみなさまのお役に立つことができれば幸いです。