【DX編】世界の先進事例から学ぶ「DXの本質」とビジネスモデル変革
1. 本コンテンツの目的
DXの本質を学ぶ
単なる「商材のデジタル化」や「サブスクリプション化」にとどまらず、ビジネスモデルを根本からアップデートするための本質的な考え方を理解します。これらを理解し、自社のサービスに置き換えて事業構築に活かしていただくことが非常に重要だと考えています。
顧客価値の最大化
売り切りモデルから「サービス継続モデル」へと転換し、顧客へ提供し得る価値を最大化するためのアプローチを理解します。単に自社の商材を売るだけでなく、デジタルを使って「お客様にとって最も効率的で価値があることは何なのか」を提案するアプローチです。
世界の先進事例に学ぶ
オランダの「スキポール空港」における照明の事例(Light as a Service)や、アメリカにおけるトラック向けの「TaaS(Tires as a Service:タイヤのサービス化)」の具体例を通じて、製造業・サービス業におけるDXの最適解を紐解きます。
2. 先進事例①:オランダ・スキポール空港「空港照明」の事例
従来のビジネスモデル
24時間365日、明かりを灯し続けなければならない空港では、膨大な数の電球(照明機器)が使用されています。これまでは「メーカーは電球を売るだけ」「空港管理会社は自分たちで交換・運用する」「電力会社は電気を供給する」という個別の役割分担でビジネスが成り立っていました。
DX・サブスクリプションによる変革
これに対し、電球メーカーがIoT化とサブスクリプション事業モデルを空港管理会社へ提案しました。メーカーは単に電球を供給するだけでなく、IoTによるメンテナンスの最適化(故障予兆の検知)や電気使用の最適化、電力利用料の省エネ化までをコントロールし、電気料金の削減分まで含めたトータルでの「サービスモデル」として提供を開始しました。
もたらされた価値
【空港管理会社(お客様)のメリット】
運用コスト(電気代や交換コスト)の圧倒的な削減と、電球交換などの管理業務の効率化を実現しました。
【メーカー(提供者)のメリット】
運用ノウハウを自社で握ることで継続的な優位性を確保し、電気料金まで含めたトータルサービス化によって売上規模を拡大し、価格競争(相見積もり)からの脱却を果たしました。
単に電球をサブスク(月額制)にしたのではなく、「お客様が本来望んでいること(適切な明るさの維持とコスト削減)」に対して、デジタルを使ってトータルでアプローチした素晴らしいビジネスモデルの創出事例です。
3. 先進事例②:米国・トラック向け「Tires as a Service」の事例
サブスクリプション事業モデルの提案
タイヤを「購入する」のではなく、月額費用を支払うことで常に最適なタイヤが使えるサービスですが、これは単なる定額制(リース)ではなく、デジタルをフル活用した高度な取り組みです。
プレミアムタイヤや再生タイヤの提供・コントロールに加え、テレマティクス技術によってタイヤの摩耗や空気圧をリアルタイム監視し、初期コストから月々の「運用コスト」への転換と燃費向上の提案を一括して行っています。
もたらされた価値
【運送会社(お客様)のメリット】
パンク等によるダウンタイム(稼働停止時間)の最小化、タイヤを資産として買い取る必要がないことによるTCO(総所有コスト)の削減と経営の安定化、そしてガソリン効率(燃費)の最適化がもたらされました。
【メーカー(提供者)のメリット】
売上の安定化、顧客との継続的なデジタル接続による関係性強化(他社への乗り換え防止)、さらに走行データなどの貴重なデジタル情報を取得し製品開発へフィードバックできる体制を構築しました。
これまでは「タイヤを売って終わり」だった関係から、顧客の「安全かつ効率的な運行」という経営課題に深く関与する、新たなパートナーシップへとビジネスモデルを変化させた好例です。
4. まとめ
DX(デジタルトランスフォーメーション)の本質とは、単なる商材のデジタル化や、提供形態をサブスクに変えることだけに留まりません。
「顧客に対して提供し得る価値の最大化」を徹底的に追求し、デジタルを活用して「持続的な関係性を築くビジネスモデルへと変革すること」こそが、真のDXです。
本日は、私の大好きな2つの先進事例をご紹介させていただきました。最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
解説動画のご案内
本ページでは、解説動画の内容を要約してテキスト形式でご紹介しております。
さらに詳しく知りたい方は、ぜひ解説動画をご覧ください。
<動画概要>
テーマ:『DX編 世界の先進事例から学ぶ「DXの本質」とビジネスモデル変革』(約10分)
解説者:ビープラッツ株式会社 代表取締役社長 藤田 健治
視聴方法:動画のご視聴にはお申し込みが必要となります(無料)
