『サブスクリプションをすべてのビジネスに』
サブスクリプションのニーズは、特定の業界に依存はせず、いかなる分野にも通底する
ビープラッツが特に得意としている分野や、注力産業はありますか?
現時点においては「サブスクリプション」は、どうしても決済や課金の文脈で語られがちです。しかし、これまで申し上げてきたように「サブスクリプション」の本質は、ビジネスモデルが変わり、市場が変わり、プレイヤーが代わり、という「ビジネス革命」が起きることにあります。考えようによっては「サブスクリプション」はスマートフォンやインターネットに匹敵するくらいの変革インパクトを持っている、と言えるかもしれません。
ですので「サブスクリプション」へのニーズは、どこか特定の業界に依存するものではなく、いかなる分野にも通底するものです。そういった意味では、弊社のプラットフォームが利用されうる可能性は、非常に広いのではないかと期待しています。それは、弊社自身が「サブスクリプションをすべてのビジネスに」というミッションを掲げていることにもあらわれています。
実際に、弊社のプラットフォームは、あらゆる分野での活用が進んできています。弊社が特に注力している分野は「IoT」「通信」「クラウド」の3つとなっていますが、導入されている産業としては、自動車、工作機などの機械、建築、家電、情報サービス、不動産、通信、住宅、民泊、複合機、シェアオフィスなど多岐にわたり、お客様の利用方法も様々です。
また、弊社のプラットフォームをご利用いただく傾向として特徴的なのが、法人向け、特に大企業でのご利用が中心となっている、という点です。なかでも、先にお話しした「サブスクリプション」の区分のうち、一般消費者(コンスーマー)向けに単純化された定額課金ではなく、複雑な料金計算やルでのご利用が中心となっている、という点です。なかでも、先にお話しした「サブスクリプション」の区分のうち、一般消費者(コンスーマー)向けに単純化された定額課金ではなく、複雑な料金計算やルールが必要な法人(ビジネス)向けのご利用が多いこと、さらに、弊社のお客様の、実に4割超が売上高1,000億円以上の大企業様となっています。
もちろん、弊社のプラットフォームはコンスーマー向け定額課金にも利用することができます。にもかかわらず、このようなB2B向けの傾向が強くあらわれていることは、いま産業界が向かおうとしている趨勢を読み解くうえでも、非常に示唆的であると考えています。これは私の仮説でしかありませんが、流行り言葉的としての「サブスクリプション」と、手っ取り早くトレンドとして理解しやすい「定額聴き放題」のようなコンスーマー向けサービス、が水上の氷山のように目には付きますが、実際は水面下に巨大な「既存産業、特に重厚長大な産業のビジネス変革」が存在し、動き出しているのではないでしょうか。
こういったさまざまなお客様のニーズを汲み取り、即応してゆくためには、残念ながら弊社だけでは規模の面でも、各産業へのコネクションといった面でも、なかなかもどかしいところがあります。ですので、その業界に明るく、強みを持ったパートナー様と協働する販売戦略に、昨年から大きくシフトしています。今後もパートナー様と歩調を合わせ、「阿吽の呼吸」で、各産業のビジネス変革に「サブスクリプション」を通じて貢献したいと考えております。