『複雑で難易度の高いサブスクリプションを得意とする』

ビープラッツは日本発のサブスクリプションプラットフォーム企業としてどんな貢献を?

先ほどの3つのモデルのうち、我々のプラットフォームは、最も複雑で難度の高い3つ目を最も得意としています。特に、昨今ではIoTのための利用がかなり進んできています。もちろん、大は小を兼ねる、で、複雑なことができれば単純なこともできますので、1つ目、2つ目の比較的シンプルなビジネスモデルにも、しっかり対応することができます。

また興味深いことに、日本ならではの独特の潮流、というのもあります。規制緩和や法規変更による市場開放がその最たる例です。通信業界の「移動体通信の販売自由化(MVNO)」「光コラボレーション(フレッツ光の卸販売モデル)」や、公共サービスである「電力(PPS)の自由化」や「ガスの自由化」が進んでいることは、広く知られているかと思います。

これらの場合、すでに産業が存在し慣例やルールがある、という背景があるものですから、新規の事業参入者にとっては、レガシーでありながら料金やルールが複雑なサブスクリプションモデル、という非常に難度の高い問題に直面することになります。こういった、日本固有の産業課題の解決に資する、という点でも、我々の果たさなければならない役割は大きいと認識しています。

IoTがキーワードとして出ましたが、製造業の強みの歴史から、日本でも次世代への飛躍のカギとして注目が高まっていますね。

ビープラッツ(株)
取締役副社長 宮崎 琢磨 

日本では、製造業などのものづくり企業に歴史があり、しっかりとしたエコシステムがあります。このことは、次世代のビジネスモデル転換においては、強みでもあり弱みでもあると思っています。

これまで、ものづくり企業はエンドユーザー(最終利用者)に対して、誰も介さずに直接サービスを提供する、というビジネスモデルをあまり作ってきませんでした。どうしてもメーカーとしては、販売店や代理店に商品を出荷すること、がビジネスの中心になるためですが、同じ理由でだれがどの商品をどう使っているかという利用情報も不足していることが多いのです。メーカーとエンドユーザーの直の接点が弱く、そのぶん販売店や代理店の存在感が強い、というのが日本のものづくり企業の構造的な特徴のひとつでした。

しかしながら前述の通り、メーカー自体が利用者に対して直接、サブスクリプションサービスを提供する必要性が、昨今急激に高まってきています。こうなってくると、例えば、どんなサービスをどんなプランで使っているのか、現在の料金はいくらくらいなのか、といった情報を示すための接点を作らなければなりません。これは販売店や代理店が不要になるということではなく、現在のエコシステムは維持したままで、利用者と直接の契約行為や料金提示などの手段が別途必要になるということです。この場合、単純にサブスクリプションを管理するという業務側のバックオフィスの仕組みと、最終利用者に対し、契約状況・過去の請求金額・その明細金額といった情報をWebを通して確認していただくための仕組み(マイページ機能)や、契約の申し込み・契約変更・解約の申し入れができる仕組み(マイストア、マーケットプレイス機能)があわせて必要とされています。

当社製品では、このニーズもしっかりと汲んでいます。バックオフィスの管理機能に加え、Webサービスとして、メーカー様が簡単に自社ブランドで利用いただけるマイストア、マイページを利用いただくことができるようになっています。

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